前立腺肥大症に対する新しい手術
「水の力」と「ロボットの正確さ」を融合したアクアアブレーション
アクアアブレーションは、肥大した前立腺組織を高圧の水流(ウォータージェット)を用いて切除するあたらしい前立腺肥大症に対する手術治療法です。 超音波画像に基づいてあらかじめ切除範囲をプランニングし、ロボットによる制御下で切除を行います。
これにより、個々の患者様の状態に合わせた精密な手術を目指すことが可能です。また、周囲の組織への熱損傷を抑えられるため、術後の尿失禁や射精障害といった合併症のリスク低減が期待できるという特徴があります。
アクアアブレーションのメリット

性機能(射精機能)の温存に配慮した設計
射精に関わる組織の温存を図ります。従来の術式と比較して、逆行性射精などのリスクを抑えることが期待できる治療法です。精密なロボット制御による組織切除
事前のプランニングに基づきロボットが制御を行うため、尿失禁に関連する括約筋などの重要組織を保護しながら、必要な部位を精密に切除することを目指します。効率的な手術時間
水流(ウォータージェット)を用いるため、切除プロセス自体は数分〜10分程度(※症例による)と効率的であり、身体への負担軽減に配慮されています。幅広い肥大サイズに対応
中程度から、80mlを超えるような大きな前立腺肥大症まで、幅広い症例に適応が検討可能です。
一貫性のある手術精度の追求
デジタルデータに基づいたプランニングとロボット支援により、個々の患者様の症例に合わせた一貫性のある手術の提供を追求しています。
アクアアブレーション施術前の注意点
- 術後に一時的な血尿が出ることがあります
- 数日間、尿道カテーテルが必要になることがあります
- まれに出血が強くなることがあります
- 実施できる医療機関が限られています
アクアアブレーションをお考えの方へ
アクアアブレーションは、ロボットによる精密な制御と低侵襲性を追求した、前立腺肥大症の新しい低侵襲手術です。 超音波画像によるプランニングに基づき、組織を熱損傷の少ない水流(ウォータージェット)で切除するため、性機能への影響を抑えることが期待されています。排尿障害の改善と身体への負担軽減の両立を目指した治療法として、近年普及が進んでいます。
当院では、本手術に対応した医療設備を備える「東京アドベントスト病院(東京都杉並区)」と連携しております。診察の結果、本手術が適応と判断される患者様には、速やかにご紹介を行うことが可能です。
前立腺肥大症に対する経尿道的水蒸気治療(WAVE)
前立腺肥大症に対する経尿道的水蒸気治療(WAVE)について

この治療(WAVE)は、水蒸気の熱を利用して肥大した前立腺組織を縮小させる低侵襲な治療法です。 内視鏡を用いて尿道からアプローチし、前立腺の肥大部位に微細な針を通じて高温の水蒸気を数秒間注入します。水蒸気の熱によって処理された組織は、数ヶ月かけて徐々に体内に吸収されていきます。
従来のメスやレーザーで組織を直接「切除・切削」する術式とは異なり、組織の再吸収プロセスを利用して尿道の閉塞を改善することを目指します。
前立腺肥大症に対する経尿道的水蒸気治療(WAVE)のメリット
身体への負担を抑えたアプローチ(低侵襲性)
水蒸気の熱を利用するため、組織への侵襲を抑えた処置が可能です。処置時間は通常5分〜10分程度(※症例による)と短時間であり、出血のリスクにも配慮されています。そのため、日帰りや短期入院での実施が検討可能です。
性機能の維持に配慮
組織を直接切削しないため、射精に関わる筋肉や神経の温存を図ります。将来的な性機能の維持を重視される患者様にとって、一つの選択肢となります。
内服治療以外の選択肢として
「長期の内服治療を継続することが難しい」「お薬の副作用が気になる」といった患者様に対して、内服を減量・中止することを目指した治療法として提供しています。
幅広い患者様への適応の可能性
静脈麻酔や局所麻酔での実施も検討できるため、ご高齢の方や、基礎疾患があり全身麻酔を避けたい方でも相談いただけます。また、抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)を服用されている方についても、個々の状態に合わせて治療の可否を検討いたします。
施術前の注意点
効果が出るまで少し時間がかかります
本治療は組織を直接切除するのではなく、熱処理された組織が体内に吸収されます。そのため、手術直後から改善を実感できるわけではありません。通常、術後2週間から3ヶ月ほどかけて段階的に排尿状態が改善していきます。
術後数日はカテーテルが必要です
術後は前立腺組織に一時的な浮腫(むくみ)が生じ、尿道が圧迫されて尿が出にくくなる「尿閉」のリスクがあります。そのため、数日間(3日〜1週間程度)は尿道カテーテルを留置する必要があります。