UROLOGY MALE

男性の主な病気である前立腺肥大症、前立腺がん、過活動膀胱、膀胱炎・膀胱がん・膀胱結石、ED(勃起不全)など
排尿に関するトラブルでお悩みの方、年齢が原因だと諦めずに、しっかりと治していきましょう。

症状から病気を知る

尿が出にくい、途中で途切れる

前立腺肥大症

前立腺は男性だけにある臓器で、年齢とともに大きくなり、前立腺肥大症と呼ばれます。50歳以上から徐々に多くなり、高齢になると疾患率が高くなります。若い頃より尿の勢いが落ちた、残尿感がある、切れが悪い、夜間トイレに何度も起きる、といった症状は前立腺肥大症の可能性があります。
放置していると、膀胱の機能低下・感染症・腎不全などを引き起こしてしまうこともありますので、年齢だから仕方がないと思わず、早めに診察を受けることをお勧めします。
当院では尿の勢いの検査(尿流測定)や超音波検査で排尿の状態を確認し、適切な治療をご提案します。
症状の程度に応じて手術治療もご紹介ができます。[ 前立腺肥大症手術治療へ

前立腺癌
前立腺癌によって排尿の症状が出ることは少ないですが、進行すると前立腺肥大症と同様の症状がみられます。採血で腫瘍マーカー(PSA)検査を行い、高値ならMRI画像検査や針生検が必要になります。必用に応じて他院へご紹介いたします。

夜中に何度もトイレに起きる

夜間頻尿
夜間頻尿の原因は、睡眠障害や水分摂取量の増加、高血圧や心機能の低下、抗利尿ホルモンのバランス、生活習慣など様々な要因があります。男性の場合は前立腺肥大症やそれに伴う過活動膀胱も要因です。排尿日誌をつけていただくことで1日の尿量や回数が正確に分かりますので治療の指標となります。夜間の尿量が多い場合は、尿を減らすホルモン(抗利尿ホルモン)の薬を使う事もありますし、睡眠障害が原因であれば、睡眠薬や安定剤が必要なこともあります。前立腺肥大症を伴う場合は、前立腺肥大症の治療を行うと頻尿も改善することが多く、手術治療も選択枝となります。 また、睡眠時無呼吸症候群が夜間頻尿の原因となることもありますので、イビキがある方や家族に夜間の一時的な呼吸停止などを指摘されるときは、睡眠時無呼吸症候群の検査もお勧めします。[ いびき治療へ

トイレが近い、我慢するのが大変

過活動膀胱

尿意の切迫感を伴う頻尿は過活動膀胱とよばれ、「急に尿意を感じ我慢できない」「トイレが近い」「我慢ができず尿が漏れてしまうことがある」などの症状を示す病気です。夜間トイレに起きることは夜間頻尿と言いますが、過活動膀胱であることも少なくありません。
膀胱が過敏症になるために起こる症状で、加齢に伴う変化や、男性の場合は前立腺肥大症により同様の症状を起こすこともあります。また、脳梗塞や認知症、脊柱管狭窄症などの神経系の障害による膀胱の機能障害(神経因性膀胱)である場合もあります。
排尿の習慣は個人差が大きいため、普段から我慢する習慣の無い人や飲水量が極端に多い人など病的と言えないこともあり、排尿記録を付けてみることで治療の方針を検討します。
過活動膀胱は内服治療で症状の緩和が期待できます。前立腺肥大症に伴う場合は、前立腺肥大症の手術を行うことで改善することもあります。
内服薬で改善が難しい難治性の過活動膀胱に対して、膀胱壁へのボトックス注入療法が日本でも保険適応になりました。当院では日帰りでの治療が可能です。[ ボトックス膀胱壁内注入治療へ

排尿時の痛みや血尿が出る

膀胱炎・急性前立腺炎・尿道炎
排尿時の痛み、特に排尿の終わりころにしみるような痛みを感じたり、トイレが近く残尿感を感じるといった症状の多くは膀胱炎です。症状は比較的急に現れ、肉眼的に血尿を伴うことも少なくありません。膀胱炎は男性には少ない病気ですが、尿道から細菌が入り前立腺に感染症を起こすと急性前立腺炎となり痛みや発熱の症状がみられます。治療はほとんどの場合、抗生物質・抗菌剤を内服することで改善します。膀胱炎を繰り返す人は膀胱の機能にも問題があることが多いので、普段の排尿症状の治療も同時に行っていきます。
また、尿道に痛みを感じる場合は尿道炎の可能性があります。経過によっては性感染症の可能性もありますので細菌の検査が必要です。淋菌やクラミジアといった性感染症は、近年耐性菌が問題となり、適切な薬を使わないと完治が難しくなることがあります。また、女性のみならず男性も不妊症の原因となり得るため、積極的な治療が必要です。
膀胱腫瘍
痛みなどの症状が無く突然血尿が出た場合、膀胱腫瘍の可能性があります。膀胱に発生する腫瘍の多くは膀胱癌です。進行すると痛みを伴う事があります。膀胱癌は男性に多く、たばこが原因の一つと言われています。
当院ではエコー検査や、必要に応じて膀胱鏡検査を行います。軟性(柔らかい)膀胱鏡を使用し、痛みや苦痛が少なく出来ます。検査時間は5分程度です。手術治療が必要になりますので、連携する病院やご希望の病院へご紹介します。
膀胱結石
排尿時の痛みや血尿の原因として膀胱結石もしばしばみられます。もともと前立腺肥大症による排尿困難や残尿が多い場合など、膀胱内に結石が生じることがあります。自然に出ない場合は膀胱鏡を用いた摘出手術が必要になります。
尿路結石症

突然の腹部の痛みで動けなくなり、救急搬送され、初めて尿路結石症を指摘された、という方は少なくありません。結石の多くは腎臓で作られ腎結石となります。腎結石はほとんどの場合で症状はありませんが、腎臓から尿管へ結石が落下し、尿管に詰まると尿の流れがせき止められ腎臓が張った状態になり(水腎症)、急激な痛みを発症します。結石がある場所が痛いのでは無く、腎臓が腫れるために痛くなるのです。
尿管結石の症状は突発的な背部痛(疝痛発作)が特徴です。結石が膀胱内まで落ちると尿管が開通し痛みや水腎症が改善しますが、結石が残ると重症な感染症(腎盂腎炎や膿腎症)を発症したり、腎機能の悪化を来す可能性があります。
尿路結石の主な治療法には体外衝撃波結石破砕術(ESWL)と内視鏡手術(経尿道的尿管砕石術:TULと経皮的腎砕石術:PCNL)があります。
結石の大きさ、位置、感染症の有無、あるいは数日間の入院治療が可能かどうかなどによって治療を選択します。近年は尿管鏡やレーザー治療の技術が上がり、内視鏡治療が行われることが多くなりましたが、状況によってESWLの方が適切な場合もあります。
尿路結石は痛みだけでは無く、腎機能の悪化や、時に生命に関わるほどの重篤な感染症を引き起こすこともありますので、たかが結石・・と思わず、積極的な治療と予防が必要です。

会陰部の鈍痛や違和感が続く

慢性前立腺炎
会陰部(陰嚢と肛門のあいだ)や尿道の奥の方に鈍痛や違和感、不快感が慢性的に続く症状は、慢性前立腺炎の可能性を考えます。比較的若い男性(30~40歳代)に多く、過去に尿路の感染症を起こしたことがある場合など炎症が慢性化して治りが悪くなることがありますが、原因が不明なことも少なくありません。一般的には長時間のデスクワークや車の運転、自転車による圧迫などが要因と考えられています。
慢性前立腺炎は尿検査や血液検査では異常を検出できることは少なく、症状から判断せざるを得ないこともあるため、精神的なものと判断されて放置されてしまうこともよくあります。性感染症のクラミジアが原因となることもあります。症状に応じて抗菌薬や生薬、漢方などで治療していきますが、一時的に良くなっても再び悪化(再燃)することがあり、数ヶ月単位での治療が必要になります。

ED(Erectile Dysfunction:勃起障害)

EDは、精神的なものや加齢に伴うもの、糖尿病、高血圧、脂質異常などの生活習慣病、不規則な生活、運動不足、喫煙など、原因は様々です。
当院では、内服治療としましてはバイアグラやシアリスの処方(自費診療)を行っており、効果があれば必要に応じて処方いたします。精神的な要因であっても、何度か服用して安心感が得られると解消されていくこともあります。
なお、EDの薬は狭心症の硝酸薬や抗不整脈薬と併用すると血圧が下がる副作用があるため、一緒に内服することはできません。
また、近年はネットや個人輸入で薬を購入できる場合がありますが、偽造品が問題となっており、不純物などから効果が無かったり副作用による健康被害が報告されていますので注意が必要です。正規の薬を使用することをお勧めします。
*EDの治療は自費診療になります。

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