女性の泌尿器科

Urology for female
女性の泌尿器のお悩み、
つらい症状に寄り添います
頻尿や尿漏れ、排尿時の痛みや違和感など、女性特有の泌尿器トラブルは決して珍しいものではありません。
当科でも女性患者様が数多く受診されています。泌尿器の症状に加え、女性の更年期に伴う症状や骨盤臓器脱など婦人科領域と関連する疾患にも対応しておりますので、気になる症状があればお気軽にご相談ください。
こんなお悩みはありませんか?
お腹に力が入ると
尿が漏れてしまう
腹圧性尿失禁
腹圧性尿失禁とは

咳やくしゃみ、笑ったり重い物を持ったり、スポーツをすると尿が漏れてしまう。このような症状を腹圧性尿失禁といいます。骨盤を支える筋肉が弱り、締まりが悪くなることで漏れるようになります。出産を契機にすることも多く、30~40歳代でも30~40%の人が腹圧性尿失禁に悩んでいるといわれています。
腹圧性尿失禁の症状
腹圧性尿失禁に悩んでいても泌尿器科へ行くのは恥ずかしいからと、我慢されている方も多いと思います。漏れをおさえる薬の内服や、骨盤低筋を鍛える運動などで改善が期待できますので、まずはご相談いただければと思います。
また、薬での効果が不十分で漏れが続く場合は、一般的には経腟的にメッシュを入れて尿道を持ち上げるなどの手術治療も適応がありますが、侵襲を伴うため、手術に踏み切れない方もおられると思います。
当院では、日帰り・無麻酔で可能なFotona社レーザーによる尿失禁治療やスターフォーマーProによる高強度磁気治療(※輸入元:FotonaJapan株式会社、2024年米国FDAで認可)を提案。
詳しくは泌尿器科外来でご相談ください。
トイレが近い、
我慢するのが大変
過活動膀胱
過活動膀胱の症状

頻繁な尿意や、突然の強い尿意により排尿を我慢できなくなる――そのような症状が見られる場合、「過活動膀胱」の可能性があります。「急にトイレに行きたくなり間に合わない」「トイレが近い」「尿が漏れてしまうことがある」などが典型的な症状です。
夜間に何度もトイレに起きる「夜間頻尿」も、実は過活動膀胱に起因しているケースが少なくありません。
原因としては、膀胱が過敏になることが挙げられ、加齢に伴う身体の変化が関係しています。また、脳梗塞・認知症・脊柱管狭窄症など、神経系の病気によって膀胱の働きが乱れる「神経因性膀胱」が背景にある場合もあります。
過活動膀胱の治療方針
排尿の頻度や習慣には個人差が大きく、必ずしもすべてが病的とは限りません。たとえば、水分を多く摂取している方や、排尿を我慢する習慣がない方では、頻尿のように感じても病気ではないこともあります。そのため、まずは排尿の記録をつけていただき、症状の傾向を確認したうえで、治療方針を検討していきます。
過活動膀胱に対しては、内服薬によって症状の緩和が期待できます。内服治療で効果が得られにくい「難治性過活動膀胱」に対しては、膀胱の筋層にボトックスを注射する治療も保険適用となっており、当院では日帰りでの対応が可能です。
排尿時の痛みや血尿が出る
膀胱炎
膀胱炎の症状

「排尿の終わりにしみるような痛みがある」「トイレが近い」「排尿後もすっきりしない」といった症状がある場合、多くは膀胱炎が疑われます。膀胱炎は女性に比較的多く見られる一方で、男性ではあまり多くありません。
排尿時に尿道そのものに鋭い痛みを感じるような場合は、「尿道炎」である可能性もあります。膀胱ではなく尿道に炎症が起きている状態です。いずれの疾患も、ほとんどは抗生物質や抗菌薬の内服によって治療が可能です。ただし、膀胱炎を何度も繰り返す方は、膀胱の機能に何らかの問題を抱えていることが少なくありません。症状は急に現れることが多く、時には目に見えるほどの血尿を伴うこともあります。そのため、単なる感染症としての治療にとどまらず、普段の排尿習慣や症状全体を見直すことも重要です。
膀胱炎の治療について
症状の経過によっては、性感染症(STI)の可能性も考えられるため、原因となる細菌の検査が必要になります。淋菌やクラミジアなどの性感染症は、近年では薬が効きにくい「耐性菌」の問題が指摘されており、適切な抗菌薬を使用しなければ完治が難しくなるケースもあります。また、これらの感染症は女性において不妊の原因となることがあるため、早期かつ積極的な治療が大切です。
膀胱腫瘍
膀胱腫瘍の症状
突然、痛みを感じることなく血尿が出た場合は、「膀胱腫瘍」の可能性も考えられます。膀胱にできる腫瘍の多くは「膀胱がん」であり、進行すると下腹部の痛みや排尿時の違和感を伴うこともあります。膀胱がんは男性に多いとされていますが、女性にも起こりうる病気です。原因の一つとして、喫煙との関連性も指摘されています。気になる症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。
膀胱腫瘍の症状の治療について
当院では、症状やご相談内容に応じて、超音波(エコー)検査や膀胱鏡検査を行っています。膀胱鏡検査では、柔らかくしなやかな「軟性膀胱鏡」を使用するため、痛みや不快感が少なく、検査はおよそ5分ほどで終わります。もし治療に手術が必要と判断された場合は、当院と連携する専門病院、またはご希望の医療機関へご紹介いたしますので、安心してご相談ください。
膀胱結石
排尿時の痛みや血尿の原因のひとつに、「膀胱結石」があります。これは膀胱内に結石(石のようなかたまり)ができることで、排尿トラブルを引き起こすことがあります。
男性に多い前立腺肥大にともなう排尿困難や残尿が原因となることが多いですが、女性でも膀胱内に結石ができるケースがあります。自然に排出されない場合には、膀胱鏡を使った手術によって取り除く必要があります。
尿管結石症
排尿時の痛みや血尿の原因として、「膀胱結石」が見つかることがあります。これは膀胱内に石のような結晶ができるもので、排尿に関する不調を引き起こすことがあります。
(男性に多いイメージがあるかもしれませんが)女性でも残尿が多い状態が続くと、膀胱内に結石が生じることがあります。自然に排出されない場合は、膀胱鏡を使って石を取り除く手術が必要になることもあります。気になる症状がある場合は、お早めにご相談ください。
尿管結石症の症状

突然の激しい背中やお腹の痛みで、病院にて尿路結石と診断される方も少なくありません。多くは腎臓で作られた結石が尿管に詰まることで、腎臓が腫れ(=水腎症)、強い痛みを引き起こします。
もちろん結石が膀胱まで移動すれば痛みは和らぎますが、残ったままだと腎盂腎炎や膿腎症などの重い感染症、さらには腎機能の低下につながるおそれがあります。違和感や痛みを感じた際は、早めの受診をおすすめします。
尿管結石症の治療について

尿路結石の治療法の選択は、大きく分けて「体外衝撃波結石破砕術(ESWL)」と「内視鏡手術」があります。内視鏡手術には、尿道から細い器具を挿入する「経尿道的尿管砕石術(TUL)」と、皮膚から腎臓にアクセスする「経皮的腎砕石術(PCNL)」があります。
これは結石の大きさや位置、感染の有無、さらには入院が可能かどうかなど、患者様の状態に応じて決められます。近年は、尿管鏡やレーザー技術の進歩により、内視鏡を用いた治療が一般的になりつつありますが、症例によってはESWLのほうが適している場合もあります。結石は激しい痛みだけでなく、腎機能の低下や重篤な感染症を引き起こすリスクもあるため、軽く考えずに早めの診断と適切な治療、そして再発を防ぐ予防がとても重要です。
検診で尿潜血を指摘された

検診でしばしば指摘される尿潜血は、尿に微量の血液が混ざっている可能性を示しています。尿潜血陽性は女性に多く、長年続いている人も少なくありません。ほとんどの場合病的ではありませんが、超音波検査やレントゲンで尿路の結石や、希に膀胱癌が見つかることもあります。
検診などで尿潜血を指摘されましたら、一度ご相談にいらして頂ければと思います。
年齢からくる
泌尿器の悩みがある
閉経後尿路性器症候群(GSM)

更年期には、女性ホルモンの減少により、泌尿器系のトラブルが起こりやすくなります。具体的には、頻尿、尿漏れ、膀胱炎、外陰部のかゆみや痛みなどが挙げられます。これらの症状は、閉経後泌尿生殖器症候群(GSM)として知られています。
閉経後尿路性器症候群(GSM)の原因となるもの
-
女性ホルモンの減衰
更年期前後から、女性ホルモンのエストロゲンが減少すると尿道や膣の粘膜が退縮し薄くなり血流が悪化します。そのため腟内の酸性度がアルカリ性に傾き、本来膀胱炎を防ぐ方向に働いていた乳酸菌が減少し逆に大腸菌などが増えることで膀胱炎を繰り返すようになります。また、尿道の抵抗が低下することで尿が漏れやすくなります。
-
骨盤底筋のゆるみ
骨盤底筋は骨盤の底にハンモックのような構造になっており、膀胱や子宮、直腸といった骨盤臓器を支えています。妊娠や出産、加齢などにより筋力が衰え緩むことがあります。更年期にはエストロゲンが低下することで筋肉量が低下し、骨盤底筋の筋力が弱ることで尿もれや骨盤臓器脱を引き起こす原因となります。
閉経後泌尿生殖器症候群(GSM)の治療について

治療については以下の内容をおりまぜ、提案しています。
- 骨盤底筋トレーニング
- 生活習慣の見直し
- 漢方薬
- インティマレーザー
- スターフォーマーProによる磁気治療(※2024年米国FDAで認可)