いびき・睡眠時無呼吸症(SAS)のレーザー治療
イビキは本人の自覚症状がなくても、一緒にいる人がうるさく感じたり、睡眠時無呼吸症になると低酸素から日中の眠気に繋がります。
一般にはレーザーで咽頭部の口蓋垂を切除する治療がありますが、Fotona Night Laseでは切らずに引き締めて咽頭を開くことができます。呼吸が楽になり、イビキも少なくなり、周りの方にも喜ばれます。
いびき・睡眠時無呼吸症(SAS)が引き起こす主な症状
- よく眠れない
- 家族にいびきを指摘される
- 昼間も眠気が強い
- 夜間トイレに何度も起きる
- 仕事に集中できない
いびきの原因
いびきの原因の多くは、喉の奥の柔らかい部分(軟口蓋や口蓋垂)が落ち込んで気道を閉じてしまうことが原因です。いびきは音だけが問題では無く、眠っているあいだに気道が塞がってしまうため低酸素状態となり、心臓や血管に負担がかかり、心筋梗塞や脳梗塞、高血圧、不整脈の原因になると言われています。
いびき・SASは本人が気づかなくても、一緒に寝ている方がうるさくて眠れない、呼吸が止まっている時間が長くて心配、といったように家族から指摘をされたり、SASにより酸欠状態が続くと「日中に眠気が強い」、「仕事に集中できない」、「疲れやすい」、「気分が落ち込む」などの日常生活へ大きな影響を及ぼすことがあります。
また、運転をする方は交通事故を起こすリスクが高くなるとも言われています。
このように、SASは自分自身だけでなく公共へも影響を及ぼすため、積極的な治療が必要な病気です。
Fotona Night Lase DUO(デュオ) の特長
当院で採用しているFotonaレーザーはエルビウムヤグレーザー(Er:Yag)とネオジウムヤグレーザー(Nd:Yag)の2波長のレーザーを備えています。
従来のナイトレーズはエルビウムの特殊な照射方法であるフォトナスムースモード(Fotona SMOOTH)による照射のみでした。フォトナスムースはロングパルスのエルビウムレーザーの照射により、組織表面にダメージを加えることなく加熱し、粘膜や皮膚を引き締める効果があります。
そのため、ナイトレーズは喉の軟口蓋や口蓋垂にレーザーを照射することで組織を引き締め、喉への落込みを軽減しイビキを改善する効果を示します。
もう一つの波長のレーザーであるネオジウムヤグレーザーは「Piano」モードと呼ばれる特殊な照射法により、よりジックリと熱を深部に伝える効果があります。元々は皮膚の引き締め効果に使用していましたが、エルビウムレーザーよりも深部まで熱を伝えて引き締める効果があるため、ネオジウムヤグレーザーを併用することでより効果的な治療が可能になります。
エルビウムヤグレーザーのみでは照射の初期ではヒリヒリ感や熱さを感じやすいこともありますが、ネオジウムヤグレーザーでゆっくり加熱した後に、エルビウムヤグレーザーで粘膜表面を引き締めることで、従来のナイトレーズよりも熱さを軽減しながら軟口蓋の引き締め効果が強く発揮されるため、よりストレスなく高い治療効果が期待出来ます。
ナイトレーズDUO(デュオ)のメリット・デメリット
-
- メリット1.痛みはほとんど無く出血もありません。
2.治療直後から飲水・食事が可能です。
3.日帰りでの治療が可能です。
4.いびきの症状だけで無く睡眠時無呼吸症も改善が見込めます。
5.睡眠の質が向上し、生活の質の向上が期待できます。 - デメリット1.人によっては僅かに痛み、熱さを感じます。
2.永続的な効果は無く、定期的な治療が必要になります。
3.治療効果は個人差があり、効果の出にくい方、効果を感じられない方もおられます。
4.自費診療のため費用は全額自己負担になります。
- メリット1.痛みはほとんど無く出血もありません。
治療の流れ
-
Step01
問診・カウンセリング
- 現在の症状を伺い、アンケートで症状の程度を記録します。現在までの治療歴がありましたら、検査結果やCPAPの治療状況をお伺いします。
- 麻酔薬でのアレルギー既往がありましたらお知らせください。
-
Step02
写真撮影・治療開始
- 口腔内の状態を写真撮影し記録します。治療経過の参考になります。
- 口腔内の必要な部位にレーザーを照射していきます。基本的に麻酔の必要性はなく、少し熱さを感じる程度ですが、必要に応じて麻酔のスプレーを使用します。
-
Step03
治療完了
- 治療時間は20分~30分程度です。治療後は、喉の違和感を感じる場合がありますが徐々に改善します。
- 治療当日の飲酒はお控えください。希に一時的な腫れでいびきが大きくなることがありますが、徐々に改善します。
治療料金について
初回 | 2回目以降 | 治療間隔 | 回数の目安 |
---|---|---|---|
88,000円(税込) | 77,000円(税込) | 3~5週おき | 3~4回 |
治療にあたっての注意事項
いびきの原因が、のどや舌、軟口蓋の肥大化以外の原因(鼻腔の問題や高度肥満による気道の狭窄が原因の場合など)が考えられる場合や、重度の睡眠時無呼吸症候群の方は、ナイトレーズ単独での治療は困難です。そのような方は、耳鼻咽喉科や呼吸器科での治療をお勧めします。
また、90%近くの方に治療効果があると報告されていますが、効果の程度には個人差があり、全ての方に同様の効果が出るわけではありません。
よくある質問
- レーザーの安全性について
- Fotona社のレーザーは欧州を中心に広く使用されており、安全性が高いことが証明されています。Fotona Smoothモードでのレーザー治療は、照射した組織が焦げること無く熱を伝える事ができるため、治療中に「痛みを感じない」と答える患者さんがほとんどです。治療後は喉の違和感は2~3日程度で改善します。
- 何回くらい治療が必用ですか?
- 症状によりますが、 3~4回で治療効果が実感できます。症状により5回以上治療を行う事もあります。その後は1年間以上効果が持続するとされますが、6ヶ月~1年でメンテナンスの治療をお勧めします。
- どのような人でも効果がありますか?
- 高度の肥満に伴う症状や、重症の睡眠時無呼吸症候群の方は完全にいびきを無くすことは困難です。無呼吸を伴わない通常のいびきや、軽度の無呼吸症の方は症状の改善が期待できます。
- いつぐらいから効果が出ますか?
- 通常は、数回の治療で効果が現れます。同室のパートナーの方から改善を指摘されたり、睡眠が深くなりスッキリした感じがします。スマートフォンのいびき解析アプリなどを使用して改善がわかる場合もあります。
- 効果はどの程度持続しますか?
- 2~3週間おきに3~4回程度治療を受けることで、1年以上効果が持続する見込みです。再度症状が悪化した場合も、再び照射することができます。
- 食事や会話に影響はありませんか?
- ナイトレーズDUO(デュオ)は従来の軟口蓋を切除する治療と異なり、もともとの構造を壊すことの無い治療ですので、基本的に治療直後から通常の食事や会話が可能です。ただ、わずかな火傷を生じている可能性もありますので、治療当日の飲酒はお控えいただくようお話ししております。
- いびきの治療後、痛みはありますか?
- 治療後は、特に痛みや違和感を感じることはほとんどありません。治療当日に一次的にイビキが大きくなる、という方もおりますが、何も感じない方が多いです。
- いびきの治療後、日常生活で注意が必要なことはありますか?
- 治療後に何も制限がないことがナイトレーズの利点です。切除するような手術治療と異なり、ナイトレーズ治療後は普段通りの飲食が可能です。