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前立腺肥大症手術について

前立腺肥大症について

前立腺は男性だけにある臓器で、精液の一部である前立腺液を作製している臓器です。膀胱の出口にあり尿道を取り囲むように存在しています。
正常な大きさは15~20mlですが、加齢に伴って大きくなり (肥大症)、尿道が圧迫されるため尿の出具合が悪くなり、尿閉(尿を出せなくなる状態)となることも少なくありません。基本的には内服治療を行いますが、重症な排尿障害が続きますと、膀胱の機能低下から腎臓まで尿が逆流することもあり、腎機能の低下に繋がることもあります。
内服治療で効果が不十分な場合は手術治療をお勧めします。

※手術治療は他院へのご紹介になります。

経尿道的前立腺レーザー核出術(HoLEP)

全身麻酔の下で尿道からカメラを挿入し、前立腺の肥大腺腫をホルミウムレーザーでくりぬくように核出します。従来の電気メスを使用した切除術(TUR-P)と比べると、出血が少なく確実に腺腫(内腺)を摘出することができます。
また従来は開腹手術が必要になるような大きな前立腺(200ml以上)にも対応可能であり、低侵襲で安全性の高い手術です。
入院期間は5~7日間が標準になります(経過により延長することがあります)

HoLEPの利点

  • 出血が少なく輸血のリスクが低い
  • 前立腺の大きさに制限無く手術可能
  • 再発が少ない
  • 確実に腺腫を摘出出来、病理診断が可能

などがあげられます。

経尿道的前立腺レーザー蒸散術(CVP)

CVPはHoLEPと異なり、前立腺をレーザーで蒸散(レーザーの熱で蒸発させる)し尿道を広げる手術です。止血力の高いダイオードレーザーを前立腺に照射するとレーザー光の熱で前立腺腺腫の組織を蒸発させる事が出来ます。他のレーザーと比較して止血力に優れるため、基本的には抗凝固薬・抗血小板薬を中止せずに手術が可能とされています。国内でも比較的新しい手術で実績も多く、安全性・有用性は確立しています。

CVPの利点

  • レーザーの止血力が強く出血のリスクが低い
  • 足の手術や拘縮などで開脚が難しい方にも可能
  • 術後の腹圧性尿失禁が少ない

HoLEP、CVPのどちらの手術が適当かは患者様それぞれで異なります。主に、前立腺体積や過去の治療薬の種類、抗凝固薬・抗血小板薬などの内服状況により検討致します。

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