男性更年期障害:骨太方針2025がもたらす新しい働き方と、健やかな毎日を取り戻すロードマップ
最近、次のような「なんとなくの不調」に悩まされていませんか?
「しっかり休んでいるはずなのに、朝から体がだるい」
「仕事に対するやる気や集中力が以前のように湧いてこない」
「ちょっとしたことでイライラしたり、落ち込みやすくなったりした」
「肩こりや関節の痛み、急な発汗が気になるようになった」
「もう年齢のせいだから」「気持ちが弱っているだけだ」と、不調を一人で抱え込んで我慢している方はとても多いものです 。しかし、こうした心身の不調は、決してあなたの根性や気分の問題ではありません。実は、加齢などに伴う男性ホルモンの減少が原因で引き起こされる「男性更年期障害(LOH症候群:Late-Onset Hypogonadism)」という、医療機関の診療で改善出来る疾患の可能性があります 。
実際、私自身も開業医となってから、慣れない仕事にも追われ忙しくなり、精神的にも体力的にも辛く感じる時期がありました。その時に採血をしたところ、テストステロン値が非常に低く、自らテストステロン補充療法を行いました。また、適度な運動を取り入れたり生活習慣を改めたところ、体調を回復出来た実体験があります。
2025年6月、国の重要方針である「経済財政運営と改革の基本方針2025(骨太の方針)」において、初めて「男性の更年期障害への対応推進」が明記されました 。これまで、更年期に伴う不調や労働効率の低下は主に女性特有の健康課題として語られることが多かったのですが、国が公式に「性差に由来した重要な健康課題」として認知し、社会全体でサポートしていく方針を打ち出したのです 。
この記事では、仕事や生活に大きな影響を及ぼす男性更年期障害の正体、そして近年、企業の福利厚生としても注目されている自宅でできる「テストステロン毛髪検査」の仕組み、当院で行っている検査の流れや治療の選択肢(注射治療、漢方薬、そして当院が推奨する「エイジハック」サプリメントなど)まで、最新の医学的知見を交えて分かりやすく解説します。
働く男性を襲う「サイレント・コーリング」と1.2兆円の社会的インパクト
「更年期」と聞くと、女性の閉経前後に起こるものというイメージがまだ根強く残っています 。実際、厚生労働省の意識調査でも、男性更年期障害について「よく知っている」と答えた男性は、最も割合の高かった世代でもわずか16.5%に留まっています 。全世代を通じると2割未満であり、まだまだ一般的には知られていないのが現状です 。
しかし、その認知の低さとは裏腹に、男性更年期が引き起こす社会的・経済的な損失は非常に大きいことが分かっています 。 経済産業省が2024年2月に公表したデータによると、男性特有の健康課題を放置することによって生じる労働損失などの社会的な経済損失額は、年間で約1.2兆円に達すると試算されています 。これは、女性の更年期関連による損失(約1.9兆円)と並んで、日本の社会や組織の根幹を揺るがす重大な数字です 。
さらに、個人の仕事のパフォーマンスにも顕著な影響が現れます。ある定量調査(パーソル総合研究所)によれば、更年期症状の重症度が高い男性社員は、症状が軽度な社員に比べて、会社から求められる成果の達成度(ジョブ・パフォーマンス)が約24ポイントも低下しているという衝撃的なデータも出ています 。
女性の場合は、更年期についての情報が多く流通しているため、同僚や家族と共有しやすく、比較的早い段階で婦人科などの医療機関を受診する傾向にあります 。一方、多くの男性は「更年期が自分にもある」という前提知識がないため、不調の予測が全く立たないまま急激に状態が悪化し、一人で苦しみ続けることになります 。この、誰にも悩みを打ち明けられずに静かに崩壊していく現象は、メンズヘルスの分野で「サイレント・コーリング(無言の崩壊)」と呼ばれ、非常に危惧されています 。
以下に、一般的に知られている女性の更年期と、男性更年期における社会的な認識や影響の違いをまとめました。
| 項目 | 女性の更年期障害 | 男性の更年期障害(LOH症候群) |
| 社会的な年間経済損失 | 年間約1.9兆円(離職や仕事の効率低下による) | 年間約1.2兆円(パフォーマンスの低下による労働損失) |
| 仕事のパフォーマンスへの影響 | 比較的早期の周囲の理解や受診によって、対策が取られやすい | 重症者は軽症者に比べて、労働パフォーマンスが約24ポイント低下 |
| 一般の認知度 | 「更年期」として広く社会的に知られており、対策が浸透している | 「よく理解している」と答えた人は全体の1割強(12%〜16.5%) |
| 発症のきっかけと時期 | 閉経を挟んだ前後10年間で、女性ホルモンが急激に変動・枯渇する | 20代をピークに、加齢に伴いなだらかに減少。30代〜50代以降と幅広い |
| 不調に直面したときの行動 | 女性同士や専門医に相談し、早めに対処しやすい | 「年齢のせい」「気の持ちよう」と自分を責め、受診行動が遅れやすい |
この1.2兆円の損失や24ポイントの生産性低下という深刻な実態を知り、従業員が活き活きと働き続けられる「健康経営」を目指す企業の間で、男性特有の更年期ケアプログラムを導入する動きが活発化しています 。
自宅で完結、痛みなし:福利厚生で広がる「テストステロン毛髪検査」とは?
健康経営に積極的な企業が最初の一歩として従業員に配布しているのが、自宅で手軽にできる「テストステロン毛髪検査キット」です 。例えば、株式会社TRULYが展開する「MENOPO CHECK FOR MEN」などは、個人のオンライン注文以上に、企業経由での福利厚生や実証実験としての導入が多くなっています 。大手通信会社のKDDIなどでも、毛髪検査を活用して社員の意識改革を促す試み(PoC)が行われました 。
一般的に、体内のテストステロン(男性ホルモン)量を正確に調べるためには病院での血液採取が必要です 。しかし、血中の男性ホルモンには「日内変動(1日の中での変動)」があります 。通常、早朝に分泌がピークに達し、夕方から夜にかけて低下するため、検査結果の正確性を担保するには「午前中(朝7時〜11時)の採血」が理想的です 。また、注射針を刺すときの痛みや、平日の午前中に病院を受診しなければならないという心理的・時間的負担が、忙しい働く男性にとって障壁となっていました 。
これらの問題を解決したのが、毛髪検査技術です 。 私たちの髪の毛は1ヶ月に約1センチメートル伸びますが、成長する過程で、毛細血管を流れる血液から浸透した「遊離テストステロン(体の中で実際に働く活性型ホルモン)」を、その構造の中に少しずつ取り込んでいきます 。そのため、頭皮に近い根元から髪の毛を10〜15本ほどハサミでカットして郵送するだけで、過去約3ヶ月間の「平均的なテストステロンの蓄積量」を評価することができます 。
髪の毛と男性ホルモンの関係
体内のテストステロンは、頭皮にある「5αリダクターゼ(5α還元酵素)」という酵素により、より強力な「ジヒドロテストステロン(DHT)」というホルモンに変換されます 。このDHTが、毛根にある受容体と結びつくことで、ヘアサイクルを短縮させて髪が細くなったり抜けたりする「男性型脱毛症(AGA)」を引き起こしす原因となります 。一方、DHTはヒゲや胸毛の成長に対しては逆に促進するように働きます 。
毛髪テストステロン検査は、こうしたAGAのような局所的なホルモン変換の感度や体質ではなく、頭皮に届く大元の「体全体のテストステロンの基礎供給量」を測るものです 。そのため、以下のような測定時の注意点を守れば、非常に安定した信頼性の高いデータを導き出すことができます 。
- ヘアカラーやパーマなどの化学処理: 1ヶ月以内に白髪染め、ヘアカラー、ブリーチ、パーマなどの施術を行っている場合、髪のケラチンタンパクの化学構造が変化し、ホルモンの正確な値が得られないことがあります 。施術を受けてから1ヶ月以上経ち、新しく伸びてきた根元の毛髪を採取することが推奨されます 。
- 薬物療法による影響: 過去半年以内に、テストステロンを直接補填する補充療法や、AGAの治療薬である5α還元酵素阻害剤(フィナステリド、デュタステリドなど)を服用している場合、体内のホルモン調整機能(フィードバック機構)が働き、測定値が正確に算出できないため検査の対象外となります 。
毛髪検査からわかる「心血管のリスク」と「メンタルへの影響」
中長期的なテストステロンの安定した値を測ることは、単なる活力の指標以上に、全身の重大な健康リスクの予測にもつながることが近年の海外研究で分かってきています 。
例えば、心臓病(心筋梗塞など)で入院した患者さんの過去の毛髪を調べた研究によると、心筋梗塞を発症する数ヶ月前から、毛髪中のテストステロン濃度が有意に低下していたというデータが報告されています 1 。これは、テストステロンの慢性的、持続的な減少が、動脈硬化や重大な心臓血管系のトラブルを引き起こす隠れたリスク要因になっている可能性を示唆しています 2 。
また、学術的な仮説(デュアルホルモン仮説)では、私たちの決断力やリスクへの挑戦意欲、自己確信度は、男性ホルモン(テストステロン)とストレスホルモン(コルチゾール)の相互バランスによって影響を受けると考えられています 。テストステロンが長期間低いままで、仕事のストレスなどからコルチゾールが高止まりしていると、優柔不断になったり、変化への恐怖心が強まりメンタルが折れやすくなったりすることが分かっています 。
病院に行かなくても、自分の好きなタイミング、痛みゼロでホルモンの長期的バランスを可視化できる毛髪検査は、ビジネスパーソンが自分の不調の正体に気づくための優れたセルフケアの入り口と言えます 。
検査数値が気になった方の次の一歩
「毛髪検査をしてみたら、数値が基準より低かった」「最近ずっと体が重くて憂うつだ」といった検査結果を見たとき、最も大切なのは過剰に不安に陥ることではありません 。検査結果を「自分の体が今、サポートを必要としているサイン」として受け止め、正しい医学的管理を行うことができる泌尿器科専門医を受診してみてはいかがでしょうか 。ここにこそ、企業の「健康経営」と「泌尿器科の専門医療」の重要な接点があります 。
泌尿器科クリニックでは、お持ちいただいた毛髪検査のデータだけでいきなり病名の診断を下したり、ホルモン治療を行ったりすることは通常ありません 。 臨床の現場では、まず国際的に信頼されている「AMS問診表」と、現在の体の状態を反映する血液検査や超音波検査を行い、考え得る病状を精査したうえで最適な診断を行います 。
1. 問診と「AMSスコア」による辛さの定量化
男性更年期症状を疑う患者さんには「AMS(Aging Males’ Symptoms)スコア」と呼ばれる国際的な問診票に記入していただきます 。 これは、体の症状(疲労感、不眠、発汗、のぼせなど)、精神面の症状(イライラ、うつ、不安、活力の低下など)、そして性機能の症状(朝立ちの減少、性欲の低下など)の全17項目について、それぞれの辛さを「なし(1点)」から「非常に重い(5点)」までの5段階で評価し、合計点を算出するものです 。
合計点(17点〜85点)による重症度の見極めは、治療の方針を決める羅針盤となります 。
| AMS合計点 | 症状の評価目安 | 泌尿器科における具体的な対応方針 |
| 26点以下 | 正常(症状なし) | 現在のところ更年期障害の可能性は低く、健康的な生活習慣の継続をお勧めします |
| 27点〜36点 | 軽度 | 食事内容の見直し、睡眠環境の整備、適度な運動プログラム(筋トレなど)による生活習慣の改善と経過観察 |
| 37点〜49点 | 中等度 | 血液検査の男性ホルモン値と突き合わせ、体質に合わせた漢方薬の処方やサプリメントなどを検討 |
| 50点以上 | 重度 | QOL(生活の質)の低下が激しく、うつ状態や寝たきりにつながる恐れがあるため、必要に応じて薬物による積極的な加療を推奨 |
2. 血液検査と2022年の診断基準
毛髪検査が「過去3ヶ月間の長期的傾向」を調べるのに対し、泌尿器科の血液検査は「現時点の、体に流れる動的な男性ホルモン値」を調べます 。テストステロン値がピークとなる午前中(朝7時〜11時)に採血を行うことが望ましいです 。
日本の最新のLOH症候群診断ガイドライン(2022年改訂版 日本泌尿器科学会)では、以下の基準に則って診断が行われます 。
- 主基準:総テストステロン値 250 ng/dL 未満 。 国際的にも使用されている重要な指標です 。
- 補助基準:遊離テストステロン値 7.5 pg/mL 未満 。 体内で実際に細胞に働きかける「遊離型(フリー型)」の血中濃度で、より詳細な評価を行います 。
- 参考領域(グレーゾーン):遊離テストステロン値 7.5 pg/mL 以上 8.5 pg/mL 以下 。 この範囲の方は、かつての古い基準(一律8.5 pg/mL以下を診断としていた)を考慮に入れつつ、AMSスコアの重症度や自覚症状を医師が総合的に診て、個別に対処を決定します 。
3. なぜ専門医(泌尿器科)で検査をする必要があるのか?
「男性更年期なら、心療内科や一般内科でも診てもらえるのでは?」と思われるかもしれません 。しかし、男性ホルモン治療を行う上では、泌尿器科ならではの重要な安全評価が必要です 。 具体的には、血液検査の際にテストステロンだけでなく、以下の項目を網羅して精査します 。
- PSA(前立腺特異抗原)の確認: 前立腺がんの有無を調べる腫瘍マーカーです 。もし体に初期の前立腺がんが隠れている場合、外部から男性ホルモンを補充すると、がん細胞が急激に増殖してしまう危険性があります 。そのため、あらかじめがんの疑いがないことを確認することが絶対のルールです 。また、当院では必要に応じて超音波(エコー)検査で前立腺の大きさや精巣の状態そのものを精査します 。
- 脳下垂体ホルモン(LH・FSH)の確認: テストステロンの低下が、男性ホルモンを製造する「精巣」自体に問題があるのか(原発性)、それともストレスや過労によって脳からの「ホルモンを作れ」という命令系統がサボっている状態なのか(続発性)を明確に見極め、最適なアドバイスを行います 。
- 内科的疾患の除外診断(鑑別): 全身のだるさや気分の落ち込みは、甲状腺の病気(甲状腺機能低下症など)、糖尿病、極度の貧血、肝機能障害などの他の病気が原因で起こることもあります 。これらを血液データから慎重に除外することで、「本当の原因は何なのか」を科学的に特定します 。
4.テストステロン補充の可否を左右する「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」
実は、男性更年期(LOH症候群)と「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」には、専門医の間でも極めて重視される深い臨床上のつながりがあります 。SASは、睡眠中に何度も呼吸が止まってしまう病気ですが、この激しい低酸素状態や睡眠の寸断によって体にストレスがかかると、テストステロンの分泌自体が著しく低下してしまいます。そのため、「男性更年期だと思って来院したら、実は睡眠時無呼吸症候群が真の原因だった」、あるいは「この2つの不調が複雑に混ざり合っていた」というケースが非常によく見られます 。
何よりも知っておいていただきたいのは、「未治療の重症な睡眠時無呼吸症候群がある場合、テストステロン補充療法(注射治療)は原則として行うことができない(禁忌)」と、世界的な学会ガイドラインでも定められているという事実です。
テストステロン補充が制限されるのには、主に以下の2つの明確な医学的理由があります。
- 睡眠時無呼吸をさらに悪化・誘発させるリスク:体外からテストステロンを補填すると、呼吸の調整を行う脳の中枢神経(換気駆動)の働きや、のど奥の空気の通り道(上気道)を支える筋肉の緊張度に変化が及ぶことが分かっています。これにより、睡眠中の呼吸がさらに止まりやすくなり、無呼吸症状を一時的、あるいは継続的に悪化させてしまう危険性があります。
- 血液がドロドロになる「多血症」の相乗リスク:テストステロン補充療法には赤血球の産生を促す作用があり、一方で睡眠時無呼吸症候群も(慢性的な低酸素に体が対抗しようとする結果)赤血球を増やすため、どちらも「多血症」のリスク因子です。この2つが重なると血液の粘り気が過剰に増し、脳梗塞や心筋梗塞といった、命に関わる血栓塞栓症(血管が詰まるトラブル)を起こすリスクが跳ね上がってしまいます。
「では、いびきや無呼吸がある人はホルモン治療を諦めるしかないの?」と思われるかもしれませんが、すでに呼吸器内科や睡眠専門クリニックなどで適切な診断を受け、CPAP(持続陽圧呼吸療法)などの治療によって無呼吸がしっかりとコントロールされている状態であれば、安全にテストステロン補充療法を併行して進めることが可能です。
治療を開始する前に「睡眠中の激しいいびきや息苦しさを指摘されたことがないか」「日中に異常な眠気がないか」を問診で丁寧にチェックし、必要に応じて無呼吸の検査を先行させることが、あなたの体を守るメンズヘルス医療において必要不可欠なステップとなるのです。当院でも睡眠時無呼吸症の可能性が疑われる場合、ご自宅でできる検査を行い、適切に診断を行ってからテストステロン補充療法を検討します。
あなたに合わせた治療アプローチ:マイルドなサプリメントから標準治療まで
診断の結果、男性更年期の不調であることがはっきりした場合、一人ひとりのライフステージ、年齢、そして安全基準に合わせて多様な治療法を選択することができます 。
1. ホルモン補充療法(注射・塗り薬)
血液検査でテストステロンが基準値以下に低下しており、治療が必要と判断された場合の標準的な手段です 。通常は2〜4週間ごとに、持続性の男性ホルモン製剤を臀部などの筋肉内に注射します 。近年は、血中濃度の急激な変化による体への負担を避けるために、皮膚からゆっくり吸収させるテストステロン軟膏(塗り薬)を使用することもあります 。
※注意点として、長期にわたって外部からテストステロンを補充し続けると、精巣が活動を休んでしまい、自身の精子を作る能力(造精機能)が低下し、男性不妊につながるリスクがあります 。将来お子さんを希望される若い世代の方(例えば40歳未満の方など)に対しては、ホルモン補充療法は原則として行わず、次にご紹介するような漢方薬やサプリメント、生活習慣の改善を中心に対処します 。
2. 漢方薬治療
ホルモン値が正常〜グレーゾーンの軽症例や、注射製剤の副作用リスクを極力避けたい方に対しては、生体のバランスを調和させる漢方薬が高い効果を発揮します 。気力の低下や疲労には「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」、不安やイライラが強いときには「柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」など、心と体全体の不調に働きかけます 。ED症状に対しての効果も期待出来ます。
3. 当院推奨のサプリ:男性更年期サポートサプリ「エイジハック(AGE HACK)」
https://store.kasseiken.net/shopping/lp.php?p=ah01&adcd=drhnmin01jo
「注射による治療には抵抗があるけれど、しっかり体の内側からケアしたい」 「更年期の数値には達していないグレーゾーンだけれど、元気や男性としての自信を取り戻したい」
このような、不調に対する穏やかで確実なアプローチとして、当院では専用の男性更年期サポートサプリメント「エイジハック(AGE HACK)」を取り入れています。
「エイジハック」の最大の特徴は、主成分として配合されている「ジオスゲニン」という天然成分にあります。ジオスゲニンは、主に自然のヤマイモなどに豊富に含まれる植物性ステロイド様成分の一種です。体内に取り込まれると、ホルモンバランスのキープレイヤーであり「若返りの源」とも称される「DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)」の材料(前駆体)となり、体の中でテストステロンなどの男性ホルモンの生成を自然なメカニズムでバックアップする働きがあります。また、性ホルモンの前駆体の成分であるため、女性の更年期にも効果的です。
エイジハックには、ジオスゲニンに加えて、以下のような多角的な不調を改善するための贅沢な栄養素がバランスよく含まれています。
- 抗酸化成分・疲労回復サポート: 日々の仕事で蓄積した肉体的な酸化ストレス、慢性的なだるさにアプローチします。
- メンタル・睡眠サポート: セロトニンの原料となる「トリプトファン」を配合。イライラや気分の落ち込み、睡眠の質の悪化を防ぎ、ストレス耐性をサポートします。
- 筋力・代謝機能の向上: 男性ホルモンの分泌を高めることで、運動の効果を引き出し、衰えがちな筋肉量を維持する手助けをします。
【専門医としての誠実な見解】
ジオスゲニンが体内でDHEAやテストステロンに変換され、体を内側から優しく調律する力があることは理論的に判明していますが、ヒトを対象とした大規模な二重盲検臨床試験による完全な医学的エビデンス(確定的結論)については、発展途上な部分もあります。
しかしだからこそ、医療機関が適切に健康状態をチェックした上で、「安全に提供するマイルドなファーストステップ」としての価値はとても高いと確信しています。副作用の心配が少なく、忙しい生活の中でも続けやすい「エイジハック」は、生活習慣の改善(バランスの良い食事や適度な筋力トレーニング)と組み合わせることで、心身の活力を穏やかに再生させる優れた選択肢の一つです。
最新の海外論文が証明した安全性:TRAVERSE試験の革新
「テストステロンの補充療法を行うと、心筋梗塞のリスクが増えたり、がんができやすくなったりするのでは?」という懸念は、これまで世界中の医師の間で長く議論されてきました 。この議論に対して、安全性エビデンスを示したのが、2023年に世界でも権威のある医学雑誌『The New England Journal of Medicine(NEJM)』に掲載された、大規模臨床試験「TRAVERSE試験」です 。
この試験は、心血管系疾患をすでに持っているか、またはその極めて高いリスクを抱えており、中等度〜重度の男性更年期症状がある45歳〜80歳の男性5,246名を対象に行われた非常に規模の大きい研究です 。患者さんを「テストステロン治療を受けるグループ(2,601名)」と「治療を行わない偽薬(プラセボ)グループ(2,603名)」にランダムに分け、約22ヶ月にわたる治療と、33ヶ月におよぶ経過観察を徹底的に追いかけました 。
この試験から導き出された臨床データを分かりやすくまとめました。
| 評価指標 | テストステロン治療群(n=2,601) | プラセボ(偽薬)群(n=2,603) | 統計データ[95%信頼区間]と結論 |
| 主要血管リスク(MACE) (心血管死、心筋梗塞、脳卒中の複合発生) | 182例(7.0%) | 190例(7.3%) | ハザード比:HR = 0.96 非劣性有意差:P < 0.001 (治療を受けてもリスクは全く増加しないことが証明されました) |
| 新規前立腺がんの発生率 | 12例(0.5%) | 11例(0.4%) | 有意差なし:P = 0.87 (テストステロン補充によって前立腺がんの発症が高まる危険性はないことが確認されました) |
| 重篤な不整脈(介入が必要なもの) | 134例(5.2%) | 87例(3.3%) | 有意差あり:P = 0.001 (特に「心房細動」などの不整脈は治療群で高頻度に確認されたため注意を要します) |
| 肺塞栓症(エコノミークラス症候群など) | 24例(0.9%) | 13例(0.5%) | 治療群でやや高い発生が認められました。過去に血管の詰まりを起こしたことのある方は慎重に行う必要があります |
| 急性腎障害(一時的な腎機能低下) | 60例(2.3%) | 39例(1.5%) | 治療中に一時的な腎機能への負担が見られるため、適切な水分補給とモニタリングが推奨されます |
この医学データが語る「定期モニタリング」の価値
TRAVERSE試験の結果は、メンズヘルスの歴史において、適切な適応と正しい管理下で行われる男性ホルモン治療が、心臓や血管、そして前立腺に対して十分に「高い安全性を有する」ことを実証しました 。
しかし、表にある通り、治療に伴って「心房細動」や「急性腎障害」、「肺塞栓症」といった副作用リスクがわずかに高まったことも、科学的な事実として真摯に受け止めなければなりません 。また、体外からテストステロンを補填すると、骨髄で赤血球が余分に作られすぎてしまい、血液が濃くなり過ぎて血管が詰まりやすくなる「多血症(ヘマトクリット値の上昇)」の副作用も一般的に起こり得ます 。
だからこそ、市販の非正規ルートでの海外薬などを自己判断で使用することは絶対にやめてください 。 当院では治療中、定期的な検査を行いながら安全管理に努めております 。
- 治療開始から3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月、毎年: 血液検査を行い、テストステロン値の適切なコントロールと同時に、「PSA(前立腺腫瘍マーカー)」、「ヘマトクリット値(血液のサラサラ度)」、「脂質や血糖値」、「腎機能(クレアチニン値)」などの副作用兆候をチェックします 。
万が一、副作用のサインが少しでも見られた場合には、薬の投与量を減らしたり、周期を調節したり、あるいは「補中益気湯」といった安全な漢方薬や、当院採用の「エイジハック」サプリメントなどのマイルドな治療法に速やかに切り替えることで、常に患者さんの体全体の安全第一でQOL向上を目指していきます。
人生100年時代、いつまでも自分らしく、現役で輝き続けるために
2025年の骨太方針への明記は、男性更年期障害を「誰もが向き合う可能性のある、ごく当たり前の健康課題」として捉え直す大きなきっかけとなりました 。男性の健康を守ることは、仕事のパフォーマンスを約24ポイントも取り戻し、年間1.2兆円もの社会的労働損失を解決する道でもあります 。
当院のような泌尿器科クリニックは、決して恥ずかしがる場所ではありません 。 AMS問診スコアや採血結果、実際の症状から、安全基準に沿った注射療法や当院推奨の天然成分ジオスゲニンを贅沢に使用したサプリメント「エイジハック(AGE HACK)」まで、あなたに寄り添うベストな治療のロードマップを共に描いていきます。
年齢のせいと我慢したり、諦めたりする必要は全くありません 。あなたの不調に寄り添い、再び活き活きとした自信に満ちた毎日を取り戻すために、ぜひお気軽にご相談ください。