COLUMN

カテゴリー:

コラム

ED治療薬の違いを徹底比較|効果・副作用・選び方ガイド

ED治療薬とは何か

ED(勃起不全)は、多くの男性が抱える悩みです。

性的刺激を受けても十分な勃起が得られない、あるいは勃起を維持できない状態を指します。この症状は年齢を問わず発症する可能性があり、実際に40代男性の約40%、50代以上では50%以上が何らかの勃起機能の低下を感じているというデータもあります。

ED治療薬は、こうした症状を改善するために開発された医薬品です。性行為の前に服用することで、勃起状態を維持しやすくなり、満足のいく性生活を取り戻すことができます。ただし、EDを根本的に治す薬ではなく、一時的に症状を改善する薬であるため、性行為の度に服用が必要となります。

治療薬の作用機序は、主に血管を拡張させることにあります。性的な刺激を受けると、脳から陰茎への信号が伝わり、血管が拡張することで陰茎に血液が流れ込み、勃起が起こります。ED治療薬はこの働きを助けることで、勃起しやすくなる効果が期待できるのです。

主要なED治療薬の種類と特徴

日本国内で承認されているED治療薬は、「バイアグラ(シルデナフィル)」「レビトラ(バルデナフィル)」「シアリス(タダラフィル)」の3種類です。

それぞれに異なる特徴があり、効き目が現れるまでの時間、効果の持続期間、硬さなどが異なります。自分のライフスタイルや希望に合わせて選ぶことが大切です。

バイアグラ(シルデナフィル)の特徴

バイアグラは、世界で最初に誕生したED治療薬として、高い信頼性を誇ります。

もともと狭心症の薬として開発されていましたが、治験中に勃起不全への効果が発見されました。1999年に日本で承認されて以来、多くの男性に使用されてきた実績があります。服用後30~60分で効果が現れ始め、25mgで約4時間、50mgで約5時間効果が持続します。

ただし、バイアグラは食事の影響を受けやすいという特徴があります。食後に服用すると効果が認められないケースもあるため、空腹時に服用するか、食後であれば2時間は空けてから服用することが推奨されます。

レビトラ(バルデナフィル)の特徴

レビトラは、即効力があり、勃起の硬さも特に優れているのが特徴です。

水に溶けやすいという性質があり、服用後15~30分という短時間で効果が現れ始めます。効果の持続時間は、10mgで5~6時間、20mgで8~10時間です。バイアグラよりも水に溶けやすいため、食事の影響を受けにくいという利点もあります。

ただし、2022年に発売元より販売中止が発表されました。現在は代替薬としてレビトラジェネリック(バルデナフィル)が推奨されており、厚生労働省から認可を得た国内正規品が利用可能です。

シアリス(タダラフィル)の特徴

シアリスは、効果が長時間にわたってゆっくりと持続するのが最大の特徴です。

10mgで20~24時間、20mgでは30~36時間という長時間効果が持続するため、「週末型ED薬」とも呼ばれています。世界市場でシェア40%を超える人気のED治療薬で、2013年には世界シェア42%を記録しました。

服用後1~2時間で効果が現れ始め、食事の影響をほぼ受けないという利点があります。性行為のタイミングが不規則な方や、週末にかけて長時間の効果を希望する場合に適しています。

ED治療薬の効果と副作用の比較

どのED治療薬が最も効果的なのか、という質問をよく受けます。

実は、国際性医学学会(ISSM)の公式見解においても、「PDE5阻害薬製剤間に有効性や安全性の有意な差はない」と結論されています。つまり、3剤の有効性や嗜好性を直接比較するための有用な試験は行われておらず、基本的にはどの薬も同等の効果が期待できるということです。

各治療薬の有効性について

複数の論文や研究結果を統合したメタアナリシスによる分析結果では、最も有効率の高い薬剤はシルデナフィル50mgであったという報告や、タダラフィルが最も有効率が高いという報告もあります。

ただし、研究結果が一定でない理由は、選択された研究の規模や薬剤の用量の考慮の相違によるものと考えられています。したがって、どの薬が「最も効く」というよりも、個人の体質やライフスタイルに合った薬を選ぶことが重要です。

副作用の種類と頻度

ED治療薬は血管を広げる薬ですので、それに伴う副作用が出現する場合があります。

バイアグラの副作用として比較的多いのは、血管拡張(5.78%)と頭痛(3.87%)の症状です。その他の副作用(胸痛、動悸、頻脈、めまい、傾眠、昏迷、AST増加)は0.1~1%の範囲内であり、重篤な副作用の発生率は低いと言えます。

レビトラの副作用として多いのは、頭痛(11.7%)とほてり(10.6%)です。また、心悸亢進 が1%、めまいが1%の発生率となっています。その他の副作用(頻脈、高血圧、不眠症、異常感覚、異常、傾眠、眩暈)は0.1~1%と低い発生率です。

シアリスの副作用は比較的軽度で、最も多い副作用は潮紅(顔のほてり)で1%の発生率です。その他の副作用も軽度であり、腰背部痛や筋肉痛、四肢痛はシアリスに特徴的な副作用として報告されています。

副作用は薬の効果が切れるとともに消失し、後遺症なく改善します。副作用が1番出やすいのはバイアグラで、少ないのはシアリスです。レビトラはその中間となります。

自分に合ったED治療薬の選び方

ED治療薬を選ぶ際には、いくつかのポイントを考慮する必要があります。

同じPDE5阻害薬でも効果の持続や副作用の頻度、タイミングが異なるため、選び方が重要です。

効果発現時間と持続時間で選ぶ

即効性を重視する場合は、バルデナフィルが適しています。服用後15~30分で効果が現れ始めるため、性行為のタイミングを計画的に合わせやすいです。

長時間作用を希望する場合は、タダラフィル(シアリス)が最適です。最大36時間という長時間効果が持続するため、性行為のタイミングが不規則な方や、週末にかけて長時間の効果を希望する場合に向いています。

シルデナフィル(バイアグラ)は、効果発現時間と持続時間のバランスが取れており、実績も豊富なため、初めてED治療薬を使用する方にも適しています。

食事の影響を考慮する

バイアグラは食事の影響を受けやすいため、空腹時に服用するか、食後であれば2時間は空けてから服用することが推奨されます。

食後に服用する場合は、脂っこい物は避けてあっさりとした食事にすることをお勧めします。

シアリスは食事の影響を受けませんので、気にしないで服用していただいて大丈夫です。レビトラはバイアグラほどではないですが、食事の影響を受けるので、バイアグラ同様食後は2時間空けていただくか、食後に服用する場合は、脂っこい物は避けてあっさりとした食事にすることをお勧めします。

副作用の出やすさで選ぶ

副作用が気になる方には、シアリスが適しています。

シアリスは副作用が少ないのが特徴で、ゆっくりと吸収されるため副作用が出づらいという利点があります。バイアグラは副作用が出やすい傾向にあり、レビトラはその中間です。

ジェネリック医薬品の選択肢

ジェネリック医薬品は先発品の有効成分を同量含んだ医薬品ですので、効果は先発品と同等になります。

先発品のバイアグラ50mgでしたら、そのジェネリックであるシルデナフィル50mgは同じお薬と考えていただいて構いません。また価格はジェネリックの方が安く、国もジェネリック医薬品の普及を推奨しています。

ただし、ED治療薬の場合、その特性から海外製の未承認薬が市場に多く流通しています。製造過程において、不純物が混入されていたりするなど健康被害も報告されていますので、必ず国内正規品を選ぶことが重要です。

ED治療薬の正しい服用方法と注意点

ED治療薬は、医師の指示に従って正しく服用することが重要です。

一般的には、性行為の約1時間前に服用します。ただし、薬の種類や個人差によって効果発現時間や持続時間が異なるため、医師の指示に従ってください。

アルコールとの併用について

アルコールは一緒に飲んでも大丈夫です。

ただし、アルコール自体が勃起を抑制する作用があるため、飲み過ぎないように注意してください。適度な量であれば、リラックス効果も期待できますが、過度な飲酒は避けるべきです。

服用できない方・併用禁忌

狭心症治療で硝酸薬(ニトログリセリン等)を服用中の方は、ED治療薬を服用できません。

重度の心疾患・肝疾患のある方も服用できない場合があります。持病や体質などで服用ができない方もおりますので、服用前に必ず医師にご相談ください。

性的刺激がなければ作用しない

ED治療薬は性的な刺激がある場合にのみ勃起に作用します。

勃起し続ける事はなく、刺激がなければ何も起こりません。これはバイアグラ、レビトラ、シアリスすべてに共通する特徴です。したがって、日常生活において不意に勃起してしまうという心配はありません。

まとめ:自分に合ったED治療薬を見つけるために

ED治療薬には、バイアグラ(シルデナフィル)、レビトラ(バルデナフィル)、シアリス(タダラフィル)の3種類があり、それぞれに異なる特徴があります。

即効性を重視する場合はバルデナフィル、長時間作用を希望する場合はタダラフィル、実績と安定性を求める場合はシルデナフィルが適しています。食事の影響を避けたい場合は、タダラフィルやバルデナフィルが向いています。

どの薬も基本的には同等の効果が期待できますが、個人の体質やライフスタイルによって最適な選択肢は異なります。医師と相談の上、自分に合った治療薬を選びましょう。

また、ジェネリック医薬品を選択する場合は、必ず国内正規品を選ぶことが重要です。海外製の未承認薬は安全性が保証されておらず、健康被害のリスクもあります。

ED治療は決して恥ずかしいことではなく、適切な治療によって多くの方が改善しています。気軽に相談できて安心していただけるクリニックで、まずは一度ご相談ください。

皆川クリニックでは、泌尿器科専門医として、患者さま一人ひとりに合ったED治療をご提案しています。プライバシーに配慮した診療を心がけておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。

詳しくは、皆川クリニックの公式サイトをご覧ください。

著者情報

皆川真吾

医学博士・泌尿器科学会専門医・指導医

泌尿器内視鏡学会腹腔鏡手術認定医

CVP(接触式前立腺レーザー蒸散術)プロクター

埼玉県出身。平成13年に秋田大学医学部医学科を卒業後、同大学医学部附属病院、虎ノ門病院、NTT東日本関東病院、聖路加国際病院などで研鑽を積み、令和2年に皆川クリニックを開設。泌尿器科専門医として、日々の診療に携わっています。

Best Doctors in Japan 2024-2025にも選出。ベストドクターズ公式サイト:https://bestdoctors.com/japan/

詳しい診療内容や診療時間については、皆川クリニック公式サイトをご覧ください。

ページトップへ

TOP